殺人事件などを取り上げたノンフィクションというのは、かなり多くあります。
どれもボリュームのある内容となっており、読み応えのある本ばかりです。
こうした本の特徴は、その人物の背景が詳細に描かれていることです。事件に関係があるのか、ないのか。わかりません。しかし、ひとりの人物の生きるということを知るのは、とても大きなことだと感じます。事件というのは、何らかの原因があります。しかし、その原因はひと言で語れるようなものではないはずです。犯罪という事件を深く読み取ることで、得られるものは大きいと思います。
じっくりと考えながら読んでいただきたいです。こうしたノンフィクションは、「読む」という深さを感じる上で、とても重要な本だと言えます。
◆ トルーマン・カポーティ著 龍口直太郎訳『冷血』 (新潮文庫)
実に淡々と描かれています。殺人事件が起こり、犯人が捕まり、絞首台に送られます。トルーマン・カポーティは、『クリスマスの思い出』など、心あたたまる話を書く作家という印象を持っていました。しかし、この作品を読んで、心というものの深さを感じたりします。
佐々田雅子訳の新しい『冷血』(新潮文庫)も出ています。また、映画『カポーティ』は、『冷血』を書くトルーマン・カポーティを描いたもので、こちらも見応えがありました。
◆ 島田荘司著 『秋好事件』 (徳間文庫)
とてもボリュームのある本です。福岡県で起きた一家四人殺害事件が、かなり詳細に描かれています。島田荘司は推理小説の作家です。それだけに、内面を追求しているのでしょうか。もちろん、ノンフィクションですから、静かに客観的に事件というもの考えさせてくれます。
◆ マイケル・ギルモア著 村上春樹訳『心臓を貫かれて』 (文春文庫) 上下巻
とても読み応えのある本です。村上春樹の翻訳ということで、かなり話題にもなりました。読んでいて、どうしようもなく辛い気持ちになるかもしれません。何らかの力に引き込まれるような感覚です。かなり重い本ではあるのですが、ぜひ読んで欲しい一冊です。
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