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四国遍路日記 第3期 前夜 東京新宿 高知行ブルーメッツ号夜行バス
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四国遍路日記 第3期 前夜 2002年10月17日(木)


 実はこの四国遍路日記第3弾を書き出したのは、年があけた2003年になってからだった。おおよそ2ヶ月半が過ぎたことになる。旅から帰ってきた頃には、強烈な印象、高ぶるものがあった。また続きの旅をしたい。そういう四国に対しての気持ちが僕の中に大きくあった。けれど、この僅かな時間でかなり四国の気持ちは薄れてしまっている。毎日は忙しく、あっという間に時間は過ぎ、朝の6時に起きるような生活は考えられなくなってしまっている。

 忙しいことで書くことができなかったというのが本音なのだが、このくらい時間を置いて書いてみたかったという気持ちもあった。今回はデジカメでかなりの枚数の写真を撮っているので、その写真を元に振り返ることは可能である。しかし、それだけではない自分の中にどれだけ鮮明にこの歩いたときの気持ちが残っているか、少し感じてみたい。もう一度、ゆっくりと時間をかけて振り返りたいと思う。

 今回の旅では全くといっていいほど、予定というものは立てていない。行くときの深夜バスのチケットを取り、どこまで行けるかはわからないが、松山からの深夜バスのチケットを取った。どうなるのかは、行ってから決めよう。ある意味で、慣れてきたと言えるのだろうし、悪く言うと、気持ちの高ぶりのようなものが少し無くなってきていたのかもしれなかった。


 午後6時30分位、仕事を早めに終え一旦部屋へと帰った。荷物の最後のチェックをしてお茶を飲む。実は今回の旅の準備は実にいい加減なものだった。ほんとうに必要最小限のものしか持っていない。旅の予定なんてものもない。行きと帰りのバスのチケットを買っただけで、その途中のことは何も考えてないという状態だった。旅は3回目となり、次第に行きあたりばったりの傾向が強くなっているようだった。荷物の準備に関しては、毎回前日くらいにドタバタしているので、次回のときには、せめてチェックリストくらいは作ろうと思ってしまった。

 テレビでは拉致被害者の5人が故郷へ帰ったというニュースをやっていた。20分くらい部屋にいて新宿へと出発した。地下鉄大江戸線の車両はけっこう空いていた。前は山手線で移動して夜のバスへと向ったときがあった。その時は混んでいてけっこう大変だった。菅笠をそのまま手に持ち、袋に入れているとはいれ金剛杖も持っているわけで、格好としてはやや恥ずかしかったからだ。

 新宿ではバス乗り場近く、小田急ハルクの中にあった「特Q亭回転ずし」という店で軽く食べる。これから海の近くの宿に泊まり、美味しい魚を食べる前に東京の回転寿司というのは何なのだが、適度にお腹を満腹にさせるという点ではこういう食事がよかったのだ。それなりに緊張しているのであまり多く食べる気持ちではない。けれど夜中にバスの中でお腹が減ると困るわけでちゃんと食べたい。頻繁にトイレに行きたくなるのも困るので汁物は避けたい。バスの出発までの時間調整の意味もあるので、ちょっと座れてゆっくりできるところがいい。あんまり美味しくもなかったし(笑)値段も高かったのだが、普段の東京らしくてよかったのかもしれない。

四国遍路の景色

 この出発場所は特別な乗り場があるわけではない。普通の駅前のバス乗り場である。周りには普通の通行人が多く、ただの待ち合わせのような人もいる。バスに乗る人がどの人かなどはわからない。遍路をしそうな人は誰もいないみたいだった。なぜか、「高知行きのバスはここでいいのですか?」などと聞かれてしまう。

 夜の8時、ブルーメッツ号に乗り込み、いよいよ出発する。

 バスで四国へ行くのは3度目になるが、高知まで行くのは初めてだ。このバスも初めて乗るもの。徳島に行ったときのバスとほぼ同じタイプ。3列になっていて真ん中くらいにトイレがある。荷物は、飲み物と上着くらいにして菅笠も金剛杖も下の倉庫に入れてもらう。席は前から3列目、周りは仕事関係のサラリーマンが多かったようだ。バスが動き始めると、テレビからビデオが流れてきた。「釣りバカ日誌」だった。音は手元にあるイアホンをつけるようになっている。僕はイアホンは嫌いなので、映像をときどき見ていた。酒を飲んでいる隣のオジサンはビデオを見て軽く声をあげてよく笑っていた。

四国遍路の景色

 バスはすぐに高速道路に入る。普段車に乗らない僕には、見慣れない東京の街であった。 深夜バスというのは今だに慣れない。値段が安く、深夜ということで時間の節約にもなるというメリットは大きいのだが、「眠れないから」という理由で利用しない人は多い。僕も苦手ではあるのだが、何度か利用すれば慣れるだろうと思っていた。けれど、なかなか慣れないものだ(笑)。座席な馴染めないというのも大きな理由かもしれない。3列シートでリクライニングは出来るのだが、やはり狭く身体が定まらない。上着によっては滑ってしまうわけで、着るものその他ちょっとした工夫も必要なのかもしれない。そう言えば旅行グッズには首を固定するものなどもある。次回の時はもう少し考えてもいいかもしれない。

 トイレ休憩のドライブインは9時30分頃。外に出て少し歩く。食事をするところなどは、この時間でも開いていた。

 バスは再び走り始めた。カーテンを閉め、外からの景色を閉める。けれど、そんなに真っ暗にはなっていなかったと思う。

 少しは眠ることができた。たぶん、2、3時間くらいは眠っただろう。これは憶えていないということではなく、どこからどこまでが寝ていたのか、自分でもよくわからないのであった。


◎ 第3期 前夜:0キロ / 2002年10月17日(木)
◇ ブルーメッツ号(小田急バス)新宿駅西口(小田急ハルク前)−高知駅前 12500円
◇ 夕食:特Q亭回転ずし 1627円


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